森林浴と自然1
しかしもう一つ重大なのは、野菜 種だけでなく自然と緑の存在が人間の心理に及ぼす影響で、自然の美的評価が支柱となっている体系の問題ということになる。
いま多く論じられている自然保護論をみると、この二つのジャンルを混同して、意図的な一方的結論に導くものが多いようである。
実利的なジャンルは自然科学のうえに立つ論理で組みあげねばならないはずと割り切るべきであろう。
これに対して心理的・美的評価は、まったく異なった方向からなされるものである。
自然に対する評価はその人のになう文化全般を背景としてできているので、非常に多くの側面があるが、実は、「森林浴」という言葉には私はたいへん感心している。
森林の空気の中にはフィトンチッドといわれる成分が発散されていて、殺菌作用があり健康によいなどと、実利性も強調されている。
そうした成分がある種の植物からある時期にはたしかに出ているだろう。