父と息子 5
幾つになっても働く気力がない子、他人の金を簡単に借りる子、親の金、財産を当てに生きている子、自分の収入の範囲内で生活する習慣のない子。
健康的な食生活、生活態度のできない子。
つまり、人間として、社会人として、節度のある、自分相応の、向上心のある生活をする考え方、生活習慣の有無こそが最大の問題なのである。
しかし、こんなことは自明のことで、自然に身に付くと、親はついつい子供が勉強し、そこそこの偏差値をとってくれれば、すべてを許す。
子育ての根幹が揺らいでいるのである。
テレビを見ても、雑誌を見ても、ただ欲望を刺激し、消費・消費の宣伝ばかりが目に耳に入ってくる。
なんでも甘く、優しく、口当たりのよい衣に包まないと気に入らない糖尿病的社会。
金を使うことが美徳などと寝ぼけたことが真顔で語られる大甘の"糖衣錠文化"の国。
ネクラよりネアカだとか、クサイ、クサクない、ノリがいい、オシャレか、オシャレでないかだの、今の社会は関心があまりに軽く、この社会は棟梁の言葉ではないが、地道な努力をあまりに笑いものにする、"夏目育ち"の国になっているのではないか。
今はやりの「草食系男子」なんか棟梁さんに怒られそうです。